平たく言えば、人食い人種と観光客の闘いである。
ほとんどヒネリも無く、そのままの話である。
人食い人種と言ってもアフリカの奥地ではなく、アメリカの片田舎で、行方不明になった子どもが野性化し、そのまま一族を作ってしまったという設定である。
カニバリズムに慣れているせいか、出版当時は物議をかもした人食いのシーンも、別に何とも感じなかった。
面白いのは、文明人である観光客達が、襲われた次の瞬間には、恐怖を感じるよりも、いかに反撃するかを考え始めることである。
むしろ楽しんでいる節がある。
普通であれば、一般人が襲われるスリラーになるところだが、この小説では戦争になっている。
主人公と思っていた女性が、一番始めに血祭りにあげられたのは驚いた。
「13金」の法則からすれば、彼氏といちゃつく彼女がターゲットになるのは、当たり前なのだが、そこまで考えなかった。
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