ユリウス・カエサル ルビコン以前

ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)世界史上最高と言われる指導者は、若い頃はプレイボーイで借金王だった。
歴史は人間によって作られているという事実は、なかなか教科書では伝わってこない。

ローマ人の物語シリーズの「勝者の混迷」では、「まだ世界一の指導者は生まれていない」など、カエサルへのヒキが多く、カエサルの活躍が描かれた「ユリウス・カエサル ルビコン以前」を読まずにはいられなくなった。

カエサルは、大器晩成タイプの英雄だった。
40歳を過ぎてから、俄然頭角を現す。
しかし、戦場で活躍するカエサルよりも、若い頃のカエサルの方が面白い。
ローマきってのプレイボーイで、数百人居る元老院メンバーの半数は、カエサルに妻を寝取られたという伝説もある。
それだけモテるのも凄いが、もっと凄いのが、愛人から決して恨まれなかったということだ。
また、借金王としても有名だったようだ。
オシャレや女性へのプレゼントに始まり、公共事業への投資や私費による軍隊の維持など、膨大な借金を抱えていたようだ。
しかし、カエサルは全然気にしていなかったらしい。
巨大な不良債権となることで、債権者はカエサルを守らざる得ない状況に陥る。
なんとも、人を喰った考え方である。

カエサルがガリア制圧の遠征に出ているうち、カエサルの独走を恐れたローマの元老院は、カエサルを犯罪者と決定する。
ガリアを制圧したカエサルはローマを目指す、そして法的には越えてはいけない国境のルビコン川を渡る。

そしてカエサルはどうしたのか?
どうしても続きが知りたくなる。
「ローマ人の物語」シリーズは、ノンフィクションである以上にエンターテーメントである。

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