アナンシの血脈

アナンシの血脈 上 (角川文庫)解説にあった、村上春樹+スティーブンキングという紹介は、とてつもなく面白そうだった。
けれども、残念ながらノレなかった。
アナンシという神を父に持つ、2人の兄弟の冒険物語である。

うだつの上がらない通称ファット・チャーリーは、父親の葬式の後に、存在さえ知らなかった兄弟であるスパイダーと会う。
父親が神だったというだけでも驚きだが、父親の魔力と要領の良さを全て引き継いだスパイダーは、チャーリーの生活に押し入り、婚約者も奪ってしまう。
チャーリーは、なんとしてもスパイダーを追い出す決意をするが・・・

基本的にはコメディなのだろうが、笑うツボが分からない。
破天荒な設定と個性的なキャラクターの組み合わせは、解説だけ読むと面白そうである。
しかし、楽しめなかった。
銃を突きつけられた女性を救うのに、求愛の歌を唄って、舞台に引っ張りあげる作戦は秀逸だった。

アメリカではとても人気のある作家らしく、SFやファンタジーの賞を幾つも受賞している。
紹介だけ読むと、面白そうな作品が多い。
ひょっとしたら、この話だけが私に合わなかっただけかもしれない。
他の作品に期待しよう。

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