昔の会社のスノーボード部の活動に誘われた。
一泊二日の札幌旅行である。
ゲレンデには行かない。
食べてばかりの旅行だった。

土曜日の１２時に羽田空港に集合という、何とも大人な旅行である。
寸暇を惜しんで遊び切ろうという貪欲さも、元気もない。
風邪が抜けきっていない私には調度良い。

札幌駅についていきなりラーメンを食べに行った。
札幌駅の駅ビルの中にラーメン横丁が出来ており、好きなタイプのラーメンをチョイスして食べられる。
池袋のサンシャインシティにあるナンジャタウンのような雰囲気である。
我々の早食いチームは、とっとと店を決めて食べたが、ハーフを注文して２軒ハシゴした猛者もいた。
食に対する女性のこだわりは、見習わなければと思う。

中途半端な時間にラーメンを食べてしまったので、そのまま飲みに行くわけにもいかず、ダラダラと札幌市内を観光することになる。
駅前の海産物屋を物色した後、時計台、テレビ塔などの定番観光地を巡った。
札幌には何度も来ているが、観光地としてのイメージは薄い。
印象に残る観光名所がないのが原因だと、今回確認出来た。

思いのほか混雑したバスに１時間くらい乗って、定山渓グランドホテル瑞苑に到着した。
雨が降ってきたが、風呂にも入らず、ホテルの目の前にある居酒屋に入った。

とても地方色豊な、アットホームな感じの居酒屋だった。
フローリングに掘りごたつの長いテーブルが、ちょっと人数の多い９人の我々にはぴったりだった。
今回の目的である北海道の味覚をオーダーした。

都内ではお目にかかれない巨大なホッケや、カニの天ぷらなど珍し食べ物を堪能した。
何品か、マスターにサービスしてもらった。
常連のお爺さんから、就職には免許書とインターネットが必須だという、ありがたい助言ももらった。

部屋に戻り、風呂に入ってから２次会。
淡々と飲み続け、いつの間にか眠った。

２日のメインは札幌市中央卸売・場外市場だった。
日曜なので市場自体はやっていないが、場外は営業していると情報を得ていた。

一通り見学した後に、タクシーの運ちゃんに教わった、地元のスーパーに行ってみた。
確かにカニが安いが、お土産にするには小さすぎる感じだった。

市場に戻って昼食を食べた。
私はビジュアル的に迫力のある海鮮丼を選択した。
2,800円と安くはないが、豪勢な丼だった。
イカの刺身をつまみにビールを飲むと、腹が一杯で動きたくなくなった。

最後は空港で土産の買い物である。
千歳空港に新設された国際線ターミナルでは、乗客でなくても免税店で買い物が出来るという噂だった。
長い廊下を歩いて国際線ターミナルに行ってみたが、やはりセキュリティを通過せずに免税店には行けず、無駄足に終わった。

食べてばかりの旅行だったので、きっと体重が増えているに違いない。
明日からは、質素な食生活をしよう。