「しゃばけ」シリーズの作者による、同じく江戸を舞台にした妖怪もの。
少しティストが違う。
こちらはラブコメ的要素が強い。

百年間人間に使われたモノは、妖怪「つくもがみ」となる。
主人公の姉弟が営む貸し道具屋では、多くのつくもがみを抱えている。
姉弟は道具たちがしゃべるのに気づいたが、捨てるだけの余裕がないので、そのまま貸し出していたら慣れてしまった。
というか、積極的に利用するようになった。

つくもがみ達は、貸し出された先のうわさ話を自慢し合う。
人間と話をすることを良しとはしないが、姉弟が聞いていることは気にしなくなった。
これを利用して、情報を得るためにつくもがみを貸し出すのだ。
盗聴マイクのようなものである。

話としてはたいしたことはないのだが、血の繋がっていない姉弟と、姉の昔の恋人の三角関係の方が気になってしまう。
「しゃばけ」の作者らしい、ほのぼのとした話である。

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