大震災をデジタルデバイスで乗り切る

300年に一度と言われる大震災の時、私は東京に居た。
その大混乱の中、デジタルデバイスを使った情報収集でしのいだ。
良かったところも、悪かったところもあるが、少し前では考えられない情報収集の方法だった。

地震が起きた時、私は客先で作業をしていた。
客先では即座に地震対策体制になり、ヘルメットまで貸してくれたのだが、我々は元々員数外なので、さっさと退散することにした。

とは言っても、電車は全く動いていないので、家に帰りようもない。
仕方ないので、友人と二人、虎ノ門から新宿に向けて歩くことにした。
その間も、携帯の電話とメールは繋がらず、数少ない公衆電話は長い行列だった。

友人と赤坂見附ではぐれてしまい、雨も降りそうだったので、ドトールに避難する。
雨は止んだが電車は動きそうにない。
少しでも家に近づくために、新宿まで歩くことにする。
四谷から新宿まで、途切れることなく人の流れが続き、花火大会のような賑わいである。

はぐれた友人から、新宿で合流しようというメールが入った。
思い出して確認してみると、twitterとfacebookは、簡単にアクセス出来る上に、どんどん情報が入ってくる。
特にtwitterの情報量は凄い。
どこに避難所が開設された、どの交通機関が動いている、などの情報がひっきりなしに入ってくる。
どうやらガセネタも多いようだが、メールがなかなか繋がらない時に、情報が得られるのはありがたい。

「西武新宿線駅前のパチンコ屋で充電している」という連絡があったので、何を充電しているのかと思ったら、本当に携帯電話の充電をしていた。
パチンコ屋には、客寄せのために携帯電話の充電器が置いてあるようだ。

電車が動く気配が全くないので、居酒屋に避難した。
火が使えないので、料理はサラダと刺身しかないと言われた。
仕方なく熱燗で身体を温めつつ、今後の対策を練る。

しかし、何が出来るわけでもないので、iPadでテレビ放送を見ることにした。
どこかの賢い中学生が、NHKの放送をiPhoneで撮影し、そのままUstreamで流してくれていた。
Good Job!
おかげで、リアルタイムに状況を把握出来た。

12時頃に西武新宿線が動きそうなことがわかったので、twitterで西武新宿線の情報を確認してから居酒屋を出た。
1時間ほど並んだが、西武新宿線はとてもよく管理されており、ホームに入ってしまえば、朝のラッシュよりも空いているくらいだった。
小平の友人の家に寄り、埼玉にある私の家まで車で送ってもらった。

ちょっと前と比べると、驚くほど情報収集の方法が変わったことを実感した1日だった。

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