シェア

シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略「フリー」の次は「シェア」である。
「所有する」経済から「利用する」経済への移行を、豊富な事例を使って解説している。
「シェア」は素晴らしいと思うが、古い経済フレームで育った人間には、本当にうまくいくのか、全面的には信用出来ない。

「シェア」とは、車を買わずに近所の人と共有し、必要な時に使う方法である。
「所有」が自己を表現する手段であった時代が終わり、賢く「利用する」ことがステータスとなる時代が来ている。

感覚的にはとてもよく理解出来る。
確かに欲しいものはあまりないし、必要な時に使えれば良い。
あっても使わない時は邪魔だし、捨てるのは気がひける上にお金もかかる。
「シャア」は、地球資源に優しいし、いいことばかりのような気がする。

けれでも、世界中に加工品を売っている日本は、それで経済が回るのか、という不安は残る。
コンピュータの世界もクラウドサービスが普通になって来たように、何らかの方策はあるのかもしれない。

確かに本書で指摘しているような、メーカー側の買い替えを狙った計画的陳腐化(ひどい場合は仕込まれた寿命)が無くなるのはよいことだ。
ムダが無くなることには賛成だ。

昔からある共有の考え方を、インターネットとソーシャルネットワークの力が、利用出来る地域を拡大し、情報マッチングコストを劇的に低下させた。
情報技術の進歩が、人々の生活を変えた大きな事例となっている。
これが一時の流行りなのか、未来のトレンドなのか、楽しみである。

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