エンジェルウォーズ

エンジェル ウォーズ [DVD]結構前から予告を観てかなり期待していた。
ゴスロリの女子高生が、巨大な鎧武者を日本刀でぶった斬る。
ジャパニメーションの影響を、モロに歪んで受け取った感じの絵作りである。
予告編だけが見せ場の映画かと思ったが、思わぬ方向で予想を外された。
個人的には、今年度No1の映画である。

母親が死んだ夜に、遺産目当ての義父から妹を守ろうと発砲したため、ベイビー・ドールは精神病院に入れられてしまう。
義父の陰謀でロボトミー手術を数日後に控えたベイビー・ドールは、想像の世界へ逃避する。
彼女の想像の世界は、キャバレーを装った売春宿だった。
彼女は孤児院から引き取られ、数日後には大富豪に差し出される予定である。
ダンスを強要された彼女は、想像の世界へ逃避する。
そこは雪の舞う裏寂れた寺だった。
寺で待っていた賢者から、自由になるために地図と火、ナイフとカギを探すように言われ、銃と日本刀を渡される。
ベイビー・ドールは、銃と日本刀を使いロボットのような鎧武者を倒す。
キャバレーに戻った彼女は、同じ境遇の踊り子達と、4つのアイテムを探し売春宿からの脱出を目指す。

精神病院、ロボトミー、キャバレー、ゴスロリ、セーラー服、日本刀、鎧武者、ロボット、ナチス、ゾンビ兵、複葉機、爆撃機対ドラゴン、などなどマニアックなアイテムがてんこ盛りである。
しかし、とても効果的に使われている。
チャーリーズエンジェルのヒロイックファンタジー版のような最深層の妄想は、とにかくカッコいい。
カッコ良い絵作りのためだけに撮影している気迫が伝わって来る。

これだけの状況を作っておいて、最後にカタルシスがないのが驚きである。
ハッピーエンドでも、アンハッピーエンドでもない気持ちの悪さが、妙に心に残る。
ベイビー・ドールの最後の表情はどうだったのか?
仲間を逃して満足だったのか?
後に敵が破滅することを予想していたのか?

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