塩の街

塩の街 (角川文庫)有川浩の自衛隊3部作の最後は、まあ「陸」なんだろうな。
私は最後に読んだけれど、どうやらこれがデビュー作だったようだ。
謎の隕石が飛来して以来、人間が塩になる病が蔓延し、人類は滅亡の危機に瀕していた。

人間が塩になってしまうというシュールさと美しさは、バラードの終末SFを想わせる。
しかし、そこは有川浩、かなりストレートな恋愛小説だった。

物語は、元航空自衛官と危ないところで彼に救われた女子高生を中心に展開する。
恋人と塩になりたかった青年、人体実験から逃げて来た囚人との悲しい出会いを経て、現状を打破する解決策にたどり着く。
解決策を持って来たのは、恐ろしく頭が良いが、倫理観と縁のない元航空自衛官の悪友だった。
どこまで本気か分からない、危ういこのキャラクターが私のお気に入りだ。
そして、とても純粋な意味で、愛のために世界を救いに行く。

本編の後日談として、微笑ましい短編が幾つか収録されている。
悪友が主人公の話もあるのが嬉しい。
人類の終末ではなく、実家に帰った息子と父親の確執がテーマの話もあるが、これはこれで楽しめる。

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