ウェブ分析論

入門 ウェブ分析論~アクセス解析を成果につなげるための新・基礎知識~ウェブ分析の基礎について、広範囲・体系的に説明している。
かなりの分量だが、構成がうまく構造化されているので読み易い。
ウェブ分析も、なかなか奥深い世界だと知った。

一応、無料のWebアクセス解析ツールであるGoogle Analyticsは長年使っているのだが、アクセス数とキーワードくらいしか見ていない。
随分と機能が沢山あるなあ、とは思っていたが、本書を読んでそれらの利用方法が少しは理解出来たと思う。

サイトの目標とKGIの設定や、サイト分析に必要な統計の基礎知識とグラフでの表現方法の説明から始まっている。
いきなり分析方法の説明から入るのではなく、目標の必要性や結果の表現方法を説明するのは、良い流れだと思う。

次に、サイトの課題発見と改善方法が解説されている。
この辺りの流れはコンサルティングの定番なので、とても理解し易い。

サイトの課題発見で面白いのは、キーワードマトリックスである。
コンバージョン率を縦軸に、直帰率を横軸にした四象限のマトリックスで各キーワードのポジションを把握し、対応方法を検討する。
例えば、右上の「入り口ページ見直しワード」は、直帰率が高いが、コンバージョン率が高いので、入り口の内容を見直し直帰率を改善すれば、更にコンバージョン率の向上を狙える。

改善の優先順位は、改善幅の広さ、変更の容易性、効果測定の容易性で決める。
など、判断基準を明確に示してくれているので、実務に利用出来そうだ。

2つのデザインを同時にリリースして、効果を測定する方法にA/Bテストがある。
GoogleのWebsite Optimizerを使えば、手軽にA/Bテストが出来るとは、この本を読むまで知らなかった。

ウェブ分析の初歩から体型的に解説されており、本格的なウェブの運用やコンサルティング時には、手元に置きたい一冊である。

[amazonjs asin=”4797350849″ locale=”JP” title=”入門 ウェブ分析論~アクセス解析を成果につなげるための新・基礎知識~”]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です