リヴァイアサン

リヴァイアサン クジラと蒸気機関 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)第一次世界大戦を舞台にしたスチームパンクである。
ドイツ側のロボット部隊と、イギリス・フランス側のバイオ兵器の戦いが面白い。

別世界での第一次世界大戦が舞台である。
こちらの第一次世界大戦も、オーストリア皇太子の暗殺で幕が上がる。
主人公の一人であるアレックスは、皇太子の息子であり、命を狙われ、ロボット兵器に乗って祖国を秘密裏に脱出することになる。
もう一人の主人公であるデリンは、男のフリをして空軍に入隊する。
偶然の出会いにより、二人はともに戦うこととなる。

面白いのはこの世界のテクノロジーである。
英国などの「ダーウィニスト」は、遺伝子改造した動物を使って文明を発展させている。
標題の「リヴァイアサン」は、クジラを元に開発された飛行船である。
自ら水素を発生させて飛行し、人間はその体内を船内として生活する。
それ以外にも、水素漏れを探す犬のような生物や、食べた金属を排泄して敵機を攻撃するコウモリ、伝令トカゲなど、様々な生物を利用している。
対するドイツ側は、機械文明を発達させて「クランカー」と呼ばれている。
日本のアニメに出てきそうな自走式砲台などを兵器としている。

ストーリーはともかく、これらのガジェットの描写が面白い。
是非、映像化して欲しいものだ。
映像化にあたっては、妙にこなれてしまったハリウッドのCGよりも、日本のアニメが向いている気がする。

彼らがトルコに運ぼうとしている卵の謎が気になるので、続きも読んでしまうだろう。

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