事件記者コルチャック

事件記者コルチャック (ハヤカワ文庫NV)有名なオカルト専門記者「コルチャック」のノベライズが、今頃発売になった。
斬新さはないが、ダメ男だが真理の追求には貪欲なコルチャックと、嫌々巻き込まれる周囲の人々の関係が楽しい。

「事件記者コルチャック」と言えば、アメリカの有名なテレビシリーズであり、若くないホラーファンなら知らない人はいないだろう。
私は、番組名だけは知っていたが、実際に観た記憶はない。
脚本にリチャード・マシスンも参加しているので、以前から観てみたいとは思っていた。

この伝説のテレビシリーズのノベライズが、なぜ今頃になって出版されたかは、解説で詳しく語られている。
その経緯を読むと、アメリカのテレビ業界のえげつなさがよくわかる。
また、自分の脚本の権利を破棄して、出版に協力したリチャード・マシスンは、本当にいい人だと思う。

ラスベガスの新聞記者コルチャックは、連続殺人の犯人が吸血鬼であることを突き止める。
周囲の反対や、妨害に負けず、コルチャックはついに真理にたどり着くが・・・
これが前半である。
後半は、ラスベガスを追われてシアトルに流れ着いたコルチャックが、またも不可解な事件に巻き込まれる。

番組自体はかなり昔の作品なので、ネタが古臭いのは仕方ない。
展開もいささかまどろっこしく、当時の新聞業界の現状を伝える情報が無駄に多い気もする。
しかし、酔っぱらいのダメ中年であるコルチャックの、真理追求に対する執念は伝わってくる。

そして、喧嘩しながらも彼に巻き込まれていく周囲の人々との関係が楽しい。
特に後半では、違う都市が舞台なのに、腐れ縁で繋がってしまう関係者が登場する。
彼らの存在がとても懐かしく思えて来る。
ラストのシアトルからの夜逃げが、賑やかなのが、とても嬉しかった。

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