あまりにも単純なキャラクターたちだが、つい読んでしまうシリーズ。
扱っているマーケティング理論は新しいので勉強になる。
元気でピーキーな商品企画部の宮前久美が、本作では新製品の売上げアップのために突っ走る。
回りの迷惑を考えないキャラは相変わらずである。
本作のテーマは以下の通り
- 日本型コンセンサスの落とし穴
- 弱者の差別化戦略と強者の同質化戦略
- PDCAの本質とストーリー戦略
- 網羅思考のワナ
- 仮説思考と論点思考
- 弱者に不可欠な「選択と集中」
- 「やらないこと」を決める差別化戦略
- ミンツバーグの創発戦略
- トレードオフの見きわめ方
- 参入障壁の築き方
いかにリスクを洗い出して、リスクのない企画を求められることが多い。
しかし、本書の中で語られているように、リスクを網羅するのは不可能だし、リスクを検討する時間をかけ過ぎると状況自体が変わってしまう、というのもよくわかる。
まずはやってみる、走りながら軌道修正するのがこの頃のトレンドらしい。
以下は引用。
戦略の本質とは、何をやらないかという選択である。
(マイケル・E・ポーター)PDCAは螺旋状に進化していく手法である。
PDCAは本来、1週間とか半月とかの短いスパンでどんどん高速回転させてはじめて威力を発揮する方法なんです。
何か問題が起こったときに、対策を練るのに時間をかけていると、問題点そのものが変化してしまっている。
間違ってもいいからどんどん仮設を立てて実行する。
変化の激しい時代に求められるのは、完璧なコンセンサスではなく、意思決定のスピードと柔軟性です。
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