ズートピア

ディズニームービーブック ズートピア (ディズニーストーリーブック)大人も楽しめるディズニー・アニメである。
現実社会に対する皮肉を多く含むスタイルは「モンスター・インク」に近く、私が好きなタイプのアニメーションだ。
ストーリーとしては、かなり王道的なバディ刑事モノで、ミステリーとしてのネタも面白い。

ウサギのジュディは、努力して憧れの警察官になった。
彼女が配属されたのは、肉食動物と草食動物が共存する大都会ズートピアである。
そこでは、肉食動物の失踪事件が発生していた。
しかし、ウサギであるジュディは捜査に参加させてもらえない。
彼女はキツネの詐欺師ニックと独自の捜査を行う。
ついに失踪者を発見するが、それはズートピア全体を巻き込む巨大な陰謀の始まりだった。

この映画のテーマは「偏見との戦い」である。
ジュディは、ウサギに警官は無理だと言われ続ける。
警官になっても捜査は無理だと言われる。
確かに、サイなどの他の警官とはサイズがあまりにも違うので、とても同じような働きが出来るとは見えない。
それでもジュディは頑張り続ける。
相棒となるニックも、キツネはウソつきで信用出来ないという偏見に苦しめられ、まっとうに生きるのを諦めてしまった。
肉食動物は危険で、草食動物はおとなしいというステレオタイプが事件の背景にある。

ズートピアの街の描写が楽しい。
大きさや性質の違う様々な動物が共存している街が緻密に描かれている。
動物のヌーディストクラブというのも笑える。
マフィアのボスがいい味を出している。

伏線の回収が見事で、とてもよく出来た映画に仕上がっている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です