know

know (ハヤカワ文庫JA)人間の脳に<電子葉>というコンピュータが埋め込まれ、情報にアクセス出来るようになった未来。
個人情報の保護と情報へのアクセス権限により、新たな格差社会が生まれていた。
情報庁で働くエリート官僚である御野・連レは、<電子葉>を開発した恩師の依頼で女子中学生を預かることになったが、彼女は人類を超える能力を持っていた。

恩師である道終・常イチが開発した<電子葉>を超える<量子葉>を埋め込まれた少女は、人間の最高レベルであるクラス6の遥か上であるクラス9の能力を持っていた。
彼女にとってセキュリティは無意味で、人間の感情さえ読み取ることが出来た。
御野・連レは、彼女に頼まれて京都の寺や御所を訪れるが、彼らを情報庁の戦闘部隊が狙っていた。

オープンソースについての考え方や、恩師の残した暗号などが面白い。
解くのに14年かかる暗号である。

超能力のような力を発揮する彼女は、リュック・ベッソンの「ルーシー」を見るようである。
しかし、こちらの方が理屈が通っていて、若干説得力がある。
ドレスを着て、踊りながらマシンガンの弾をかわすのはいいイメージだ。

ロマンチックな小説だとは思うが、相手が中学生なのに、いささかやり過ぎだとは思う。
映像化しても、テレビでの放映は無理だろう。

情報化の先にあの世があるという発想は好きだが、「電脳コイル」くらいのオドロオドロしさが欲しかった。

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