しあわせの理由

しあわせの理由 (ハヤカワ文庫SF)現代SFと言えばグレッグ・イーガンという気がするが、しかし、いままで読んだ本で、これはというモノがなかった。
ということで、イーガン初心者にもお勧めな短編集を読んでみることにした。
悪くはないのだが、私にとっては、もっと読んでみたい作家ではなかった。
現代物理学の最新理論を使ったのであろう設定が、ムダに難しい気がするし・・・

この短編集には、以下の作品が収録されている。

適切な愛
事故で大怪我をした夫の脳を、不本意ながら自分の子宮で育てる妻の苦悩。
妊婦の腹に脳が生きているイメージが気持ち悪い。

闇の中へ
突然現われるワームホールに飲み込まれた人々を救うランナーの活躍。
量子論を元にしたルールがよく分からない。

愛撫
人間の頭と豹の身体を持つキメラを巡る陰謀に巻き込まれた探偵の悲劇。

道徳的ウイルス学者
狂信的キリスト教徒が神の思いを実現させるためにウイルスを開発したが、そのウイルスには致命的な問題があった。

移送夢
生身の身体から機械の身体に意識をコピーする時に見る移送夢の恐怖。
移送が終わると忘れられてしまうので、存在しないのと変わらないと思われていたが・・・

チェルノブイリの聖母
小さな聖画像の捜査を依頼された探偵は、カルト教団の陰謀にたどり着く。

ボーダー・ガード
ジャミルが出会った量子サッカーの好敵手は、人類の進化の貢献者であり、死を克服したことへの苦悩を抱えていた。
量子サッカーのルールもよく分からない。

血をわけた姉妹
主人公とポーラは双子の姉妹だった。
同じ遺伝子を持つが、大人になってからは全く対象的な生活を営んでいた。
しかし、遺伝子に起因するウイルスに感染し、同じ病に苦しむことになる。
だが、結末は同じではなかった。

しあわせの理由
主人公のぼくは、幼いころの病気の治療のため処方された薬は、飲んだ人を幸せな気持ちにする副作用があった。
やがて幸せを感じる機能が失われ、次に何に幸せを感じるか選択出来るようなる。

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