150歳の依頼人

150歳の依頼人 (創元推理文庫)「海辺の幽霊ゲストハウス」から始まるユーモアミステリー・シリーズの2作目である。
屋敷に取り憑いた2人の幽霊の依頼で、2人を殺した犯人を見つけたアリソンは、無事にリーフォームが完了し、初めてのお客さんを迎え入れることになった。
しかし、またも幽霊から探偵の依頼が入ってしまった。

前作で幽霊が出ることが広く知れ渡ってしまったアリソンのゲストハウスだが、それを逆手に取った宣伝が成功した。
幽霊が出ることを目玉にしたツアーにお年寄りの団体が申し込んで来たのだ。
屋敷に取り憑いて2人の幽霊ポールとマキシーに、ショータイムには役割を演じるように説得し、初めてのお客を迎え入れることになった。

しかし、ショーを演じる代わりに、屋敷から離れられない幽霊に代わって、たまに探偵をする約束をしたのをすっかり忘れていた。
初めてのお客がゲストハウスに訪れるころに、幽霊からも探偵の依頼が入った。
目が見えない幽霊からの依頼で、自分が脅かした相手が、死んでいないか確かめて欲しいということだった。

ゲストハウスの業務をこなしながら、探偵もしなければならないアリソンは大忙しである。
さらに、リアリティ番組の舞台にアリソンのゲストハウスを使いたいという申し出があり、テレビ関係者も出入りすることになる。
そんな中、ショートして行った降霊会で、本当の殺人事件が起こってしまう。

相変わらず、呼んでいて楽しい小説だ。
ただ、犯人については、ミステリーとしては反則な気もするが。

「ばかばかしい」
わたしの”お気に入りの”ゲスト、不屈の(ほかにも形容詞は思いつくけど)バーニス・アントワープは彼女お得意のやり方で楽しんでいた。苦情である。
リビング・ルームを歩いて通り抜け、降霊会を始めようというところで、ずっと避けてきたバーニスにつかまってしまし、ここに到着してからの不満について延々と聞かされるはめになってしまった。かいつまんで言おう。
すべてだ。

「誰がアーリス・クロスビーを殺したと?」
「全然わからない」
「わかったら教えてくれます?」
「お断りするわ」
「どうして?」
「だってまちがいだったらどうするの?」

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