メッセージ

『メッセージ』(オリジナル・サウンドトラック)久々にSF映画を観た気がする。
SF的アイディアと映像表現が見事にマッチしている。
ハリウッド的なアクション映画ではなく、このような映画がもっと増えてくれれば良い。

ある日、世界中の12ヶ所に巨大な宇宙船が出現する。
世界中が混乱する中、各国は宇宙船に対し、コンタクトを試みる
この映画の主人公は、異星人とのコンタクトを試みる女性言語学者ルイーズである。

ここからはネタバレ。
ネタバレせずに、この映画は語れることがあまりない。

異星人の書き言葉を引き出したルイーズは、少しづつ彼らの言語を理解できるようになる。
その過程で、彼女は幻覚を見るようになる。
異星人は時間の概念のない生物であり、彼らの言語を取得することによって、彼らと同じ思考をするようになったのだ。
つまり、時間の流れにとらわれず、未来を視ることができるようになったのだ。
古いSFファンには懐かしい、言語が思考を規程するという「バベル17」のテーマである。
そして、時間が存在しないという発想は「スローターハウス5」を想わせる。
しかし、原作者は、2つの作品を知らなかったようだ。

人類を救うために訪れた異星人の「贈り物」とは、この言語であり、思考だった。
ルイーズは、未来の知識により異星人の宇宙船への攻撃を阻止する。

冒頭に、ルイーズの娘との映像が流れる。
ルイーズがいかに娘を愛していたか、そして娘が若くして死んでしまったことを観客は知ることとなる。
当然、これは過去の思い出だと観客は思うが、ラスト近くで、これから起こる未来の出来事だということを知る。
ルイーズは、生まれて来る娘が若くして死ぬことがわかっていても、娘を産む決断をする。

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