猿神のロスト・シティ

猿神のロスト・シティ―地上最後の秘境に眠る謎の文明を探せ中米ホンジュラスの秘境に眠る遺跡を発見するノンフィクションである。
最新の科学技術を使い、遺跡の位置を特定するのが現代的である。
後半は、発掘よりも病気の療養の話が多くなっているのが変わっている。

ホンジュラスの熱帯雨林には、古代に栄えた王国の遺跡がある、と言い伝えがあるが、あまりに厳しいジャングルなので、なかなか人が入ることが出来ない。
そこで、ライダーという高機能なレーダーを使って遺跡の位置を特定することになる。
ライダーはアメリカが軍事に利用する機密機器なので、他国での運用は大変である。
奪われないように、常に現地の軍隊に守ってもらわなければならない。

ライダーを使って遺跡の位置が特定されたことで、遺跡を発見することができた。
この辺りの描写は、わりと淡々としており、あっという間に見つかったイメージがある。
しかし、遺跡を発見することが終わりではなかった。
見世物的な発掘方法や非人道的な現地政権との協力が他の考古学者たちから避難され、発掘の参加者のほとんどが現地で感染し、リーシュマニア症に罹ってしまったのだ。
後半は、リーシュマニア症の闘病について語られる。

最新技術を使いつつも、夜はヘビが怖くてトイレにも行けない、現代のリアルな冒険の記録である。

もしエンジンに不具合が生じたり天候が悪くなったりして、キューバに着陸を余儀なくされたらどうなるのかと尋ねてみた。(中略)「まず、滑走路でセスナに火をつけます」。これは航空機に搭載したライダーに対する標準的なプロトコルだという。彼は次のように付け加えた。「砂漠でも、同じことをするでしょう。あのセスナをアメリカ国外に飛ばすにあたって、提出しなくてはならなかった書類の山を見せたかったですよ」

デング熱についても、私は心に決めていることがあった。毎日二度、服の裏表にディートを吹きかけ、裸になって体にディートを振りまく、日が落ちたら蚊が出る前にテントに入り、日が昇るまでテントを出ない。

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