これからの世界をつくる仲間たちへ

これからの世界をつくる仲間たちへメディアアーティストでありコンピュータ研究者でもある落合陽一による、AI時代の生き方の指南書である。
現代は魔法の時代である、という認識は面白い。
便利になった現代だが、その仕組みを知る人は少なくなった。
仕組みは分からないが、便利に使える現代のテクノロジーは魔法そのものである。
アーサー・C・クラークが提唱した時代に突入したと言うことだ。
そんな時代では、魔法にかけられる人ではなく、魔法をかける側になれ、というのが著者の主張だ。

組織の歯車であるホワイトカラーは、処理能力の高いAIにとって代わられる。
名人をマネただけの「もどき」は、クラウドソーシングの安売りに負ける。

コンピュータのAI化が進むのと平行して、人間のロボット化が進んでいる。
人間にとって、最高のインターフェースは人間である。
AIが管理し、人間が実行する時代になってきている。
コンピュータが配車を仲介するUberなどは、運転手がコンピュータが指令を受けている、とも言える。
コンピュータやインターネットがあるのが自然である現代では、コンピュータとの共存を考えなかればならない。

目指すべきは「クリエイティブ・クラス」だと著者は主張している。
処理能力の高いAIだが、モチベーションを持つことができない。
問題を解決するモチベーションを持ち、AIに解決を指示する側に立つべきだという。
そのためには、日常の小さな問題の解決が良い訓練になる。
また、「暗黙知」を多く持つことも重要である。
「暗黙知」はコンピュータ化が難しい。
また、試行錯誤でしか得ることが出来ない。
専門性を持った「暗黙知」を持つことが、AI時代における進むべき方向である。

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