空港のバーで隣に座った女に、妻の浮気の話をする。
二度と会うはずもないので、憎い妻を殺したいと告白する。
すると、彼女は妻の殺害計画への協力を申し出てきた。
面白い出だしのミステリーである。
なぜ女は協力すると言い出したのか?
女は何者か?
気になって、先が読みたくなる。
しかし、本当に引き込まれるのは、194ページからである。
それまでは、発想はいいけど、展開が少しダルいな、と思っていたが、このページから前提が全く変わってしまう。
これ以降は、悪対悪のバトルロワイヤルとなる。
この本は、コロンボタイプの小説だと思う。
読者はトリックや犯人を分かっていて、探偵役が謎を解くのを眺めている。
その時、一生懸命な犯人の方を応援してしまう。
この本でも、冷酷で精神に問題があるが、一途なリリーに頑張って欲しくなる。
[amazonjs asin=”4488173055″ locale=”JP” title=”そしてミランダを殺す (創元推理文庫)”]