来る

来る (Original Motion Picture Soundtrack)日本のホラー映画は地味なものが多いが、この映画はなかなか派手で楽しませてくれた。
主人公がコロコロ変わる趣向も面白い。
ただ、前半の結婚までの過程や育児ノイローゼの描写が長くて、退屈だった。

田原秀樹は子供の頃、幼馴染の女の子が行方不明になる事件に遭遇した。
彼女は、「あなたも呼ばれる」と最後に言い残した。
成人した秀樹は東京で香奈と結婚し、子供が生まれ「知紗」と名付ける。
イクメンパパとしてブログを書き続けていた秀樹だったが、ある日、「何か」がマンションを襲う。
秀樹は親友の民俗学者津田の紹介で、オカルトライターの野崎に助けを求める。
野崎はキャバ嬢で霊能力者の真琴と調査を始めるが、「何か」の攻撃はエスカレートし、周囲の人間を殺害していく。
真琴の姉であり日本有数の巫女・琴子の協力を得て、「何か」との全面対決となる。
まず、敵との全面対決が派手でいい。
マンションの住民を全員避難させ、マンションの前の公園に臨時の会場を設営する。
そこでは、神道、仏教の除霊の達人が、舞を舞い、炎を焚き、太鼓を叩き、念仏を唱える。
ノンジャンルのギグのような雰囲気である。
このようなハッタリは、観ていて盛り上がる。
また、主人公が変わっている展開も面白い。
最初はイクメンパパの秀樹が中心で、次に育児ノイローゼの香奈の視点になり、最後は堕胎の過去に悩む野崎になる。
そして、それぞれのキャラクターが可愛そうな被害者ではなかった事実が、明かされていく。
後半の除霊大戦は楽しいが、前半の日常を描くシーンが長く、退屈だった。

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