あやかし草紙

三島屋変調百物語シーズン1終了!
というか、このシリーズには、シーズンとかあったんだ。
いまや宮部みゆきの作品の中で、一番楽しみにしているシリーズなので、終了でなくて良かった。
しかし、まさかこんな幕の引き方があるとは、宮部みゆきの引き出しの多さの恐ろしさ。

ネタバレになるが、まさか聞き手が変更になるとは!
聞き手の交代をもって、シーズン1が終了し、シーズン2が始まる。
こうなれば、きっちり100話やって欲しいものだ。
おちかの嫁入りは、いささか唐突で呆気なかったが、最後に敵?が挨拶に来るあたりが良い。

開かずの間
望みを叶えるが代償を求める魔物を家に招き入れてしまった家族の悲劇。

だんまり姫
魔物を呼ぶ声を持つ女は、声を使わず意思を伝えるすべを身につける。
その技を見込まれ、物言わぬ姫の相手役となるが、お家の悲しい秘密を知ることなる。

面の家
行儀の悪い小娘が請われて仕事に行った屋敷は、不思議な面を閉じ込めていた。

あやかし草紙
写本を行った相手の寿命を予言する不思議な本と6回嫁いだ女の数奇な人生。

金目の猫
猫になった生霊の話。

「美濃屋の婿の母、名はせいと申します。歳は52でございます。いつ何時、そろそろ三途の川の渡しのそばへ参って脱衣婆の手伝いをせんかと閻魔様からお召があるか知れませんので、この世にやり残したことがないよう、せいぜいわがままを言うている婆でございます」

今度こそ本当に懐かしい隠居所を離れる。おせいに涙はなく、覚悟だけがあった。
ーお城で、もしか上手くいかなかったら、もんも呼んで騒ぎを起こして逃げよっと。それなりに図太い覚悟が。

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