町山智浩のシネマトーク怖い映画

町山さんの映画解説は、Podcastやラジオで数多く聴いているので、知ってる話が多かった。
また、観たい映画は古くて配信されてないので、手が届かないのが残念のである。

本書で取り上げられているのは、以下の作品である。
・ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
・カリガリ博士
・アメリカン・サイコ
・へレディタリー/継承
・ポゼッション
・テナント/恐怖を借りた男
・血を吸うカメラ
・たたり
・狩人の夜

ほとんどの映画は、他の場所で解説を聴いたことがある。
歴史的背景に関する考察が他の映画評論に比べて遥かに深いので、読む(聴く)と勉強になる。
映画を観た感想を、感覚だけで書いていると恥ずかしくなる。

「血を吸うカメラ」は、是非アマゾンプライムあたりで、配信して欲しいものだ。
「カリガリ博士」は、歴史的名作なのだろうが、いま観てもピンと来なかった。

つまりそのカウンター・カルチャーと言われた1960年代の社会革命は、実は都市部のインテリと学生たちだけのもので、アメリカの田舎に住んでいる白人ブルーカラーたちは頑迷でアメリカの変革を受け入れなかった。彼らが1968年の選挙で買って、そこで変革はストップし、揺り返しが始まります。

「狩人の夜」でもっとも有名なのはハリーが入れている「LOVE&HATE」の刺青ですね。ハリーは右手の指の第2関節と第3関節の間に「LOVE」、左手の同じ場所に「HATE」と刺青を入れてます。(中略)
トビー・フーパー監督の「悪魔のいけにえ2」で、キリスト教福音派の男(デニス・ホッパー)がチェーンソー一家に二挺チェーンソーで挑むんですが、右手のチェーンソーがラブで左手のチェーンソーがヘイトでした。

「狩人の夜」のハリーも「タクシードライバー」のトラヴィスも、性的不能感を女への憎しみ、殺意に転化させるんです。
ストリップを見ながらナイフを突き立てたハリーは神様にこう語りかけます。「罪深き女が多すぎますね。こりゃあ、全部殺すのは大変だ!」

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