一度読んだら絶対忘れない世界史の教科書

絶対忘れない、は言い過ぎだと思うが、世界の歴史の流れが分かりやすく説明されていて、面白かった。
無駄をトコトン省いたため、ストーリーとして流れが理解出来る。
部分的に知っていた事柄が、気持ち良く繋がった感じだ。
特にヨーロッパの国々の成り立ちなどが興味深かった。
図書館で借りたが、手元に置きたいのでKindle版を購入した。

改めて知った事柄はたくさんあるが、特に印象に残ったのは、ヨーロッパの成り立ちやフランスの変遷だった。

4世紀後半、アジア系のフン族がゲルマン世界を圧迫した。
その結果、ゲルマンの大移動が始まった。
北西ヨーロッパのケルト人やローマ帝国内のラテン人を圧迫し、新たな居住地で次々と国を建てた。
フランク人がフランク王国建国(現在のフランス)。
領地を拡大したカール大帝の孫たちが3つの国に分けて、東フランク国、西フランク国、イタリアとなった。
現在のドイツ、フランス、イタリアである。
次にノルマン人(ヴァイキング)が移動した。
北欧諸国やフランス北西部(ノルマンディー公国)、南イタリア(両シチリア王国)、イギリス(ノルマン朝)やロシア(ノヴゴロド国)などを建国した。
その後に、スラブ人が移動(フン族の帝国の崩壊の空白地)し、ロシア人となった。

イギリスでは、クロムウェルがピューリタン革命で、チャールズ1世を公開処刑にしたが、その後、独裁者となってしまった。
イギリス国民は、独裁者よりはましと、逃亡先のフランスからスチュアート朝のチャールズ2世を迎える(王政復古)。
王に対する議会の優越が確立(名誉革命)を経て、フランスでフランス革命が起こる。
フランスに王が不在となり、民衆による政治が行われるが、リーダーシップが弱体化する。
そこでナポレオンが登場する。
みんなで選んだ独裁者である。
しかし、ナポレオンの敗北により王政に逆戻りしたウィーン体制となる。
このように、行ったり来たりのフランスだったようだ。

また、中国は、個性的な皇帝が多くて面白い。

そこで、宋は意外な解決策で北方民族にあたります。それが、「金品を支払って平和を買う」 ということです。  
第3代皇帝の真宗の時期に、遼と「 澶淵 の 盟」を結び、毎年絹20万匹(40万人の服がつくれるぐらいの量)と銀約3トンを贈る代わりに、宋に攻めて来ないことを約束してもらったのです。  
同様の取り決めを別の北方民族の西夏にも結び、結局、異民族との「平和を買う」ための額は、毎年、絹43万匹、銀7トンに及びました。  
宋は「戦争に弱くてもいい。平和はカネで買えばいいのだ」という、それまでの中国の王朝とは、まったく違った“現実主義”の王朝でした。

このように、中国の皇帝としては抜群の才能がある洪武帝ですが、農民出身であることに生涯コンプレックスをもっており、非常に疑り深く、暗い性格の持ち主でした。功績があった家臣は、自らの地位を脅かすライバルと捉え、秘密警察を使って拷問にかけたり死刑にしたりと、たびたび数万人規模の粛清を行いました。

「一度読んだら絶対忘れない世界史の教科書」への2件のフィードバック

  1. 間違いがあるね。

    フランスでは、クロムウェルが=>
     イギリスでは

    イギリスのスチュアー朝 =>
     スコットランドのスチュアート朝

    1. さすがですね。
      どうもイギリスとフランスがゴチャゴチャになっていたようなので、記述を見直しました。

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