ブリリアンス-超能ゲーム-

面白かった。
スパイ小説のノリである。
人口の1%が超能力を持つようになった世界。
世界は持つものと持たざるものに分断された。

超能力と言っても、株価の上昇を予想したり、発明したり、人に分からないように移動したりと、地味な能力である。
しかし、現実的には影響が大きい。
新製品は全て超能力者によって開発され、株式市場は崩壊する。
未来を奪われるのを恐れた普通の人々は、超能力者を監視しようとする。

主人公ニック・クーパーは、情報を統合し、判断する超能力者だが、超能力者のテロリストを追う国家機関に所属している。
テロリストによる爆破事件の阻止に失敗した後、テロリストのボスを暗殺するためにテロリストの組織に潜り込むことを決める。
そのためには、テロリストの協力者として、自分の属していた組織に追われることになる。
やっとボスにたどり着いたクーパーは、真実を知ることになる。

とても良くできたスパイ小説だった。
スパイと超能力は相性が良い。
アメリカをはじめ、世界の分断が顕在化している現代では、読んでいて辛いところがあった。
本国では続編が出版されており、好評なようだ。

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