面白かった。正統なるSF小説。
内紛により自滅しそうな人類は、テラフォーミングした惑星に、進化を促進した類人猿を放ち、自らの後継者としようとした。
しかし、過激派により実験は失敗。
猿たちは死に、知能を進化させるウイルスは、惑星土着の生物である蜘蛛たちの進化を促進した。
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「フィクション」カテゴリーアーカイブ
20世紀SF〈2〉1950年代
そうそうたるラインナップ。
この人がこんな作品を⁉︎と思うものもあった。
全体的には分かりやすかったが、なかには理解しづらい作品もあった。
短編集とは、そういうものだ。
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ブリリアンス-超能ゲーム-
面白かった。
スパイ小説のノリである。
人口の1%が超能力を持つようになった世界。
世界は持つものと持たざるものに分断された。
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エイリアン3
ギブスンによる幻の「エイリアン3」の脚本を小説化。
ギブスン的なサイバーパンクなビジョンはないが、ポセイドンアドベンチャーのような逃避行は楽しめた。
エイリアン2のキャラが幻影として何度も現れる、エイリアン愛に溢れる作品だった。
リプリーもニートの活躍は少ないが、ビショップの変わったユーモアを交えた頑張りが嬉しい。
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ペギー・スー 魔法の瞳をもつ少女
怖い話だった。
子供たちからみる世界に近いのだろうか?
幽霊が見える唯一の少女であるペギー・スーは、いつも幽霊たちにいたづらを仕掛けられる。
いたずら好きの幽霊たちは、人間にちょっかいを出し、殺してしまうこともある。
それに対し、ペギー・スーは幽霊を見つめることで、傷つけることができる。
でも、長時間見つめると頭が痛くなり、目が見えなくなってしまう。
そんなペギーを幽霊たちは憎むが、巨大な力に守られたペギーを殺すことはできない。
なんとか事故か自殺でペギーを殺そうとする。
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遙かなる地球の歌
クラークによる太陽系滅亡後の異星への移民の話。
既に移民が成功している惑星に、違う惑星に向かっている人々が立ち寄る。
その時の状況が静かに語られる。
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Murder Theory
無茶な生物学者探偵の3作目。
あまりに翻訳が遅いので、原書で読むことにした。
今回のテーマは、人を殺人者にするウイルス!
もうミステリーではない。
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黒武御神火御殿
三島屋変調百物語のシーズン2が開始。
初めからとんでもない話をぶち込んできた。
最初の3話も人間の恐ろしさや悲しさが怪しく語られているが、圧巻なのは最後の話である。
分量的にはちょっとした長編くらいはある。
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三連の殺意
酷い話だった。
一番驚いたのは、視点が章によって変わるところだ。
最初は地元の警察官の視点で、彼が主人公かと思ったら、16歳で刑務所に入った男の半生と出所後の厳しい暮らしが語られる。
彼が出会った魅力的な売春婦は、後で囮捜査の警察官としてメインキャラの一人として登場する。
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人造人間キカイダー The Novel
ドラマやアニメのノベライズではなかなか当たりがない気がするが、本作はよく出来ていた。
さすがは「千里眼」シリーズの作者だけあって、基本設定を活かすために、一生懸命理屈を考えたのがうかがわれる。
ただ、その理屈ぽさが鼻につくところも少しあった。
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