何者かに追われる少年と犬、虐待された左手足に障害のある少女と失業中でアル中目前の女、元刑事の冴えない探偵。
3つの物語は合流し、新しい世界が開ける。
モダンホラーの巨人による、心温まるエンターテーメントである。
続きを読む 対決の刻
「フィクション」カテゴリーアーカイブ
虎よ、虎よ!
人間のテレポーテーションが可能になった未来、フォイルは事故で宇宙に取り残される。
近くを通りかかった宇宙船は、フォイルを救出せず、通り過ぎてしまう。
フォイルは、その宇宙船への復讐を誓い、生き延びる。
かくして、感情が昂ぶると虎の刺青が顔に浮き上がるフォイルの、星間戦争を背景とした復讐が始まる。
1956年に発表されたベスターの名作である。
続きを読む 虎よ、虎よ!
犯人に告ぐ
劇場型犯罪には劇場型捜査で対抗する!
警察上層部の無茶な発想で、連続児童殺人犯の捜査責任者巻島が、TV番組に出演し、犯人に呼びかける。
コメディではなく、どちらかというと重めのエンターテーメントである。
続きを読む 犯人に告ぐ
死神の精度
小気味良い短編集である。
死ぬべきか、生きるべきか判定する死神が、歌手の卵や、ヤクザ、片思いの青年、人殺し、美容室の老婆などの前に現れる。
続きを読む 死神の精度
誰か
連続殺人鬼も登場しない、密室トリックも、暗号もない。
普通の人たちの、ちょっとした事件である。
それをでも、エンターテーメントの職人は楽しませてくれる。
続きを読む 誰か
空の境界
帯に新伝綺と宣伝の書かれた小説である。
私の中の伝奇小説というと、半村良あたりなのだが、それとはかなりイメージが違った。
表紙や挿絵のせいか、登場人物が、この頃流行のアニメキャラに思えてしまう。
続きを読む 空の境界
マタンゴ最後の逆襲
日本で一番怖い映画といえば、文句なく「マタンゴ」である。
その続編が、45年振りに小説で誕生した。
続きを読む マタンゴ最後の逆襲
岬一郎の抵抗
古典的な超能力テーマの小説である。
日本の下町に超能力者が出現したらどうなるか。
その状況を、真剣に、緻密に描いている。
まさにSFである。
続きを読む 岬一郎の抵抗
シルバーチャイルド
前から興味があったので、図書館でサワリだけ読もうと思ったら、そのまま2時間かけて1冊読み切ってしまった。
続きを読む シルバーチャイルド
エンプティー・チェア
全く車椅子から動けない、本当の意味でアームチェア・ディテクティブである元犯罪学者リンカーン・ライム。
「ボーンコレクター」から続くリンカーン・ライム・シリーズ第3弾である。
続きを読む エンプティー・チェア