「ファシリテーション」とは、会議などで参加者の意見を引き出し、建設的に討議のプロセス管理を行い、意思決定や問題解決をスムーズに行うことである。
改革による成長が常に求められる現代においては、重要な技術である。
本書では、ファシリテーションのプロセスとツールを分かり易く説明している。
ファシリテーションは、以下のプロセスで実行される。
- 巻き込み
- ぶつかり
- 意味づけ
- 軸だし
- 結び
「巻き込み」では、メンバーにどんどん意見を出してもらうことで参画意識を煽る。
「ぶつかり」では、意見を衝突させ、論点の本質を明確にする。
「意味づけ」では、出された意見を総括して、参加者全員のコンセンサスを得る。
「軸だし」では、「決める」ための判断基準を検討する。
「結び」では、成果を確認し、行動に結びつける。
このプロセスをスムーズに行うために、以下のツールが紹介されている。
- MECE
- ロジックツリー
- ピラミッドストラクチャー
- 因果関係図・ボトルネック図
- 5つの力分析
- SWOT分析
- ビジネスシステム分析
- 戦略策定の4つのステップ
- 7つのS
- セグメンテーション、ポジショニング
- 4P、4C
- 企業変革の8つのステップ
- ジョハリの窓
経営計画やマーケティング分析の手法は役には立つが、ファシリテーターに求められる、多様な意見を瞬時にまとめて意味のある議論に導く力は、経験でしか得られないと思う。
ファシリテーターは、中立でなければいけない。
議論のプロセスをコントロールすることに徹し、自分の意見を言ってはいけない。
とても損な役回りだと思うのは、私だけだろうか。
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