逆説の日本史 12近世暁光編

逆説の日本史〈12〉近世暁光編 (小学館文庫)井沢元彦が、独自の視点で日本の通史を斬る「逆説の日本史」も、ついに12巻である。
この巻の主人公は徳川家康である。
家康が関ヶ原で天下を取り、安定した江戸幕府の仕組みを作るところまでである。
歴史の教科書と違い、エキサイティングである。

まず、豊臣秀吉の朝鮮出兵が、実は「失業者対策」だった、というのが面白い。

戦乱の世では、戦略の天才である英雄とその配下の優秀な軍団が多数出現する。
英雄たちは軍団を率いて潰し合い、最後に一人が天下を統一する。
平和になると、軍団は不要となり、優秀な軍人たちが職にあぶれる。
これは危険である。
武器を持った戦闘のプロが、稼ぎ口もなく、野に溢れるのだ。
下手をすると、内乱でも起こりかねない。
その危機を回避するために、秀吉は、朝鮮出兵という戦争、雇用機会を作り出したのだという。

徳川御三家の内、水戸家だけが身分が低く、将軍になれないのは、天皇家との戦いに備えてのバックアッププランだという説も、奇想天外で面白い。

徳川家康は、水戸家の当主へ、万が一にも将軍家と天皇家の間に争いが起こった場合、天皇家に付くようにと言ったと伝えられる。
そうすれば、もし将軍家が負けても、天皇に付いた水戸家は生き残り、徳川家の血筋を守ることが出来る。

天下を取ったばかりで、そこまで考えられるとは信じられない。
しかし、信長-秀吉の栄枯盛衰を見てきた家康だから可能だと説明されると、納得してしまう。

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