魔法使いの探偵である。
かなり頼りなく、愚痴っぽいところが良い。
敵が狼男である今回は、前回よりアクション、キャラクターともに大増量で、盛り上がって来た。
主人公のドレスデンは、探偵業を営む魔法使いだが、そんなに凄い魔法を使えるわけではない。
本当は使えるのかもしれないが、魔法世界のルールや自分自身の倫理に縛られて、いつも敵にボロボロにされてしまう。
恐怖心に耐えて、やせ我慢もするが、傷の痛みに心が折れてしまう、普通の人間である。
ヒーローとしては弱々しいが、ハードボイルドの主人公には丁度良い。
敵の狼男は、色々な種類が登場して面白い。
確かに、世界中の民間伝承には、オオカミ型の魔物は数多く存在するだろう。
しかし、それらが一同に会した小説は初めてに違いない。
今後は、ドレスデンの仲間が増えて、ファミリーが作られるというから、楽しみである。
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