ダイアリー・オブ・ザ・デッド

ダイアリー・オブ・ザ・デッド [DVD]流石はロメロ。
隙のない作りのゾンビ映画である。
派手なスプラッタシーンもないし、哲学的とさえ言える絵作りだ。
しかし、何を主張したいのか、よく分からない。

死者が蘇り、人間を襲い始めた。
卒業制作で映画撮影をしていた主人公達は、生き残った人々へ真実を伝えるために、ゾンビに席巻され、地獄と化す世界を撮影し続ける。

死者の蘇りから描いているので、位置づけとしては、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」と同じである。
しかし、40年前の伝説の映画と違い、この映画の舞台は現代である。
撮影された映像はYouTubeにアップされている。

主要メディアが崩壊し、各個人が主観でアップした映像しか情報が無くなってしまった世界となっている。
ロメロが描きたかったのは、個人に解放されたメディアの暴走なのだろうか?
それともカメラを通した傍観者の無責任さなのだろうか?
人間の残虐性かもしれない。
どうもはっきりしない。
しっかりした構成で、映像的にも素晴らしいのだが、テーマが見えないので、すっきりしない。

聾唖者の農夫が、なかなかいい味を出していた。

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