今どき、巨大な昆虫が人間を襲う映画である。
それをロードショーで公開しようという心意気に共感して、ハズレ覚悟で1,800円払った。
意外や意外、これが面白かった。
ダメ男のクーパーは、今日も遅刻して、ついに上司からクビを言い渡された。
その時、異様な音が鳴り響き、クーパーは気絶した。
目が覚めると、オフィスの同僚はみんな繭に包まれており、クーパーに巨大な昆虫が襲いかかってきた。
なぜ、巨大な昆虫が発生したか、などの説明は一切ない。
庶民の視点で、ただただ逃げ回る。
ちなみ、この昆虫(特に地上を歩くタイプ)はとてもチープで、ちっとも怖くない。
昆虫たちは目が見えないので、じっとしていれば、うまくやりすごせる可能性がある。
逆に銃を撃つと、集まってくるので、無闇な発砲は出来ない。
この設定のお陰で、近ごろ多い乱射映画にはならずに済んでいる。
ダメ男クーパーは、同行することになったサラに恋心を抱く。
人類がどうなってしまったか、気になるところだが、クーパーはそんなことよりサラが気になるようで、サラの気を惹こうと果敢なアプローチを繰り返すが、玉砕する。
ある意味、潔い男である。
元軍人であるクーパーの父親もすごい。
虫に卵を産み付けられ、いつ化け物に変身するかわからないのに、それを楽しんでいる。
「ワシはピンチに強いタイプだ。数年ぶりに興奮してきた」
爆弾のリモコンが作動しない時に、躊躇なく電池を交換するのも笑える。
爆弾もテレビもリモコンに違いはないので、妙に納得してしまう。
ひと通り騒ぎが収まった後に、路上で繭から人を救出している時に、「見ろ!」「何だあれ⁈」で終わってしまう。
この終わり方は凄い。
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