「化物語」の前日譚。
阿羅々木暦が初めて怪異と出会った春休み。
吸血鬼対3人の吸血鬼ハンターの壮絶な学園異能バトルである。
これを読むとアニメ版「化物語」の最初の1分が、改めて楽しめる。
普通と言うか、まっとうな学園異能バトルだった。
瀕死の吸血鬼を助けた阿羅々木暦は、3人の吸血鬼ハンターと戦う羽目になる。
吸血鬼、ハーフ吸血鬼、新興宗教の教祖という個性豊かな吸血鬼ハンター達と死闘を繰り広げる。
阿羅々木暦の一番の武器は、吸血鬼譲りの回復力である。
自分の血飛沫が地面に着く前に、蒸発してしまう程の回復力の早さである。
腕が切られても一瞬で再生する。
そして、最後の大ボスとの戦いとなる。
明確なハッピーエンドでないラストが良い。
アニメ版「化物語」のオープニングは、いきなり羽川のパンツから始まる。
この「傷物語」を読んで、羽川のパンツが視聴者サービスでないことが分かった。
それなりに、意味のあるシーンだったのだ。
この本では、羽川と暦が非常に親密な関係になってしまうので、恋人の戦場ヶ原ならずとも心配になってしまう。
忍野メメがいつも火の点いていないタバコをくわえているのは、アニメ化のし易さを考慮しているとは思わなかった。
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