妖怪アパートの幽雅な日常3

妖怪アパートの幽雅な日常3 (講談社文庫)前作で魔道書を手に入れた主人公は、ついに魔物と死闘を繰り広げる。
はずもなく、相変わらずほのぼのと、そして美味しいものが盛り沢山の妖怪アパートである。
ちょっとした事件もあるが、一般的な学園ファンタジーに比べれば大したことはない。
このスローペースな成長物語が、この小説の魅力である。

随分料理の描写に凝っていると思ったら、料理本まで出るらしい。
「妖怪アパートの優雅な食卓 るり子さんのお料理日記」

この巻で思ったのは、この小説がジュブナイルだった、ということだ。
主人公が高校生なので、扱いが大人か子供か微妙なところだが、この小説の場合、まだまだ大人を求める子供である。
妖怪アパートの不思議な住民に、大人のあるべき姿を見出す主人公の姿勢は、とてもピュアで、感動的でさえある。

今回は、なし崩しに学校の怪談を解決したが、今後ものんびりペースで頑張って欲しいものだ。

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