昨年ヒットした「高慢と偏見とゾンビ」の翻訳本が、早くも出版されるらしい。
迷った末に、元ネタの「高慢と偏見」を読んでおくことにした。
退屈な古典を予想していたのだが、意外なことに面白かった。
はじめに感じの悪かった貴族が実はいい人で、明るくはっきりとモノを言う主人公が結ばれるだけの話である。
事件と言えば、主人公の妹が駆け落ちしそうになることぐらい。
誰が誰を好きで、どこの家が金持ちで、といった話ばかり。
でも、面白い。
一気に読んでしまった。
テンポが良いのと、主人公であるエリザベスの明朗で、現代的なキャラクターによるところが大きいだろう。
「私はお姉さまより幸せです。お姉さまはほほえむだけですけど、私は高笑いしています」
と言い切ってしまうお嬢様なのだ。
しかし、私は彼女の父親の方が気に入っている。
彼の達観とユーモアのセンスは素晴らしい。
「われわれは何のために生きているのかね? 隣人に笑われたり、逆に彼らを笑ったり、それが人生じゃないのかね?」
しかし、このネタをどうやって、ゾンビものにしたのだろう?
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