ミレニアム1

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上一時期話題になったスウェーデンのミステリーである。
巨大ファミリー企業に隠された過去の犯罪を暴くストーリーである。
そんなに大騒ぎするほどでもないと思うが、緻密な捜査には好感が持てる。

裁判に負けた雑誌社の社長が、巨大なファミリー企業の元会長から、彼の自伝を書くよう依頼される。
しかし、本当の目的は、過去に起こった家族内に犯人がいると思われる犯罪の捜査だった。
対人関係に問題はあるが、天才的な能力を持つ女性ハッカーが調査に加わり、怖るべき犯罪が暴かれていく。

そんなに凄いネタがあったようには思えない。
ただ、昔の写真を時系列で並べ、スライドショーにすることで人物の感情の変化を推測したり、写真に写っているナンバーから撮影者を訪ね歩くなど、地道な捜査がジャーナリストの取材のようで面白い。

どこかのんびりしている雑誌社の社長と人間関係は苦手だが、いざとなると行動力のある女性ハッカーの組合せもなかなか良い。

作者が急死してしまったので、3巻までしか出版されていない。
それくらいなら付き合っても良いと思える作品である。

[amazonjs asin=”4152089830″ locale=”JP” title=”ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上”]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です