武器なき”環境”戦争

武器なき“環境”戦争 (角川SSC新書)今をときめく池上彰の対談である。
テレ東の選挙番組における捨て身の解説以来、私も池上彰のファンである。
今回のお題は「環境」。
でも本当は、外交における情報戦争が中心だった。

対談の相手が外交ジャーナリストの手嶋龍一なので、環境問題でも外交の駆け引きに話題が振れてしまう。
対談の中で、「陰謀説を信じてはいけない」と言っているが、二人の話も十分陰謀説として楽しめる。
CO2削減の秘策として検討されている家計ベースの排出権取引「カーボンマネー」は、覇権奪回を狙う英国が画策したものだと言うのだ。
世界で行われる国際会議で、最後に文章を取りまとめるのは、英語の上手いイギリス人だという。
その分野では、今だにアメリカ人はかなわない。
イギリス人は、文章をまとめる時に、自分たちに有利なようにこっそり誘導するらしい。
私も同じ目的で、議事録の作成を買って出ることがあるので、その効果はよくわかる。
世界会議の裏では、言語が究極の武器になっているらしい。

環境問題の今後がいかに厳しいかがよく分かるし、日本は小さな国でないことを自覚しなければならないという意見にも納得させられる。
取り合えず、環境先進国で自転車道天国のデンマークに行ってみたい。

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