ハウルの動く城1

魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉映画館で観た時は、「つまらないアニメだなあ」と思ったが、DVDで英語音声+日本語字幕で観ると、結構面白かった。
明るい色彩の街や日用品の細かいデザインが良い。
どうも、声優が合わなかったようだ。
その流れで、原作も読んでみた。

アニメ版を観た後で原作を読んだので、どうしてもアニメ版との違いに目が行ってしまう。
驚いたことに、前半に関しては、アニメ版はかなり原作に忠実に再現している。
複数の街に通じるドアなど、宮崎駿オリジナルかと思っていたアイテムも、実は原作通りだった。

一番大きな違いは、主人公のソフィーが強力な魔力を持っていたことである。
最初は魔女の呪いでお婆さんになったのだが、自分は所詮こんなものだという想いが、ソフィーの魔力によって後押しされて、お婆さんのままでいることになった。
アニメ版も同じだったかもしれないが、ソフィーは自覚していなかったし、説明もなかった。
火の悪魔カルシフェーに命令出来たのも、かかしを復活させられたのも、ソフィーの魔力のなせる技だった。

原作では、ソフィーはどんどん偏屈になり、憎らしい婆さんになっていく。
長女は成功しない、という訳の分からないコンプレックスが原因なのだろう。
可愛らしくはないが、人間味はある。

原作の方が妹たちの登場シーンが多い。
2人の妹は魔法で入れ替わり、ハウルや弟子のマイケル等と恋愛で盛り上がる。
ハウルも臆病で、ヘタレなところが楽しい。

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