やっぱり、ホラー映画ではなかった。
だからと言って、悪い映画ではない。
印象に残る、しっかりとして映画だったと思う。
「白鳥の湖」の主演に抜擢されたニナは、清楚で弱々しい白鳥と妖艶な黒鳥の正反対の役を演じなかればならない。
生真面目なニナは、黒鳥を演じきれないプレッシャーから、幻覚を見るようになる。
自分への自信の無さ、親の過度の介入、異常な思い込みなど、「キャリー」や「クリスティーン」に近い状況である。
しかし、あくまでもサスペンスなので、本人の幻覚だろうと思われることしか、異常な現象は起こらない。
母親の異常な執着と嫉妬、ニナの不安と隠された欲望が、執拗に描かれていく。
ニナ演じるナタリー・ポートマンが、初めから美人なので、弱々しさに欠けるところがあったような気がする。
「キャリー」で実年齢の半分しかない女子高校生を演じたシシー・スペイセクは、やはり凄かった。
バレーシューズは、新品を壊してから使うモノとは知らなかった。
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