これでiPhoneアプリが1000万本売れた

これでiPhoneアプリが1000万本売れたiPhoneの開発方法を解説した本は多いけれど、これはiPhoneのマーケッティングにのみフォーカスした珍しい本である。
「誰でも弾けるPianoMan」などのヒットアプリの制作者だけあって、とても説得力がある。

アプリで稼ぐ方法として、有料販売、アプリ内課金、広告収入、定期課金(サブスクリプション)が挙げられている。
ここまでは当たり前だが、もうひとつの方法として、「アプリそのものでは儲けない」という方法が面白い。
アプリが採用している新しく独創的な技術、いままでにない企画を企業などにライセンス販売するのだ。
無料アプリを自社の広告として、企業に技術や企画を販売しようというのだ。
ひょっとしたらおお化けする可能性のある切り口である。
実際、著者の会社では、この方法でビジネスを展開している。

ユーザにお金を払ってもらい、課金の壁を越えるポイントを以下のように説明している。

生活に密着して「なくなったら困る」と思わせる。
「さらに上達したい」「自分のスキルを高めたい」と思わせる。
課金することでより満足度が上がる。

3つ目は、課金することで機能が増える、ツール系のアプリである。

アプリの世界では一般的な「Lite(無料版)」は、もう古いらしい。
スーパーマーケットの試食コーナーと同じで、「Lite(無料版)」を楽しんだユーザーは、満足してしまい、あえて有料版を購入しなけなってしまう。
無料版をダウンロードしてもらい、アプリ内課金で有料版にアップグレードする形の方がいいようだ。

iPad版のアプリは、iPhone版よりも高価格で売れる可能性が高い。
iPadのアプリを考える時には、以下がポイントとなる。

iPhoneに比べて操作や表現が豊かになったことで、アプリの品質もiPhoneに比べて上質に感じられる。
携帯、PCどちらにもカテゴライズできない端末を所有しようとするわけだから、金銭的に余裕のあるユーザーが多い。
購入者の年齢層が高い。
iPhoneと比べてiPad専用のアプリが少ないので、逆に目に留まりやすい。

「アプリは小さく生んで大きく育てる」なども、パソコンのパッケージビジネスと違う発想である。
最低限の機能でリリースして、ユーザの反応を見ながら機能を付け足す方法が良いという。
そして、アプリを沢山リリースして、目が出そうなアプリに再投資する。
アプリケーションを箱売していた時代とは、全く違う考え方である。

考え方の違いと言えば、著者は「マーケッティングの発想を捨てよう」と主張している。
アイディアはニッチな部分を狙っていて、独創的なものであるほどよい。
iPhoneアプリ・ビジネスでは「ニッチなネタのほうが市場的には突き抜ける」ということだ。
マーケッティング的発想では、どこにでもあるアプリが出来上がってしまう。
可能な限り余分なアイディアをそぎ落とし、いいところを一点に絞ったほうが断然よいアプリになる。
そのために、著者はブレストはせず、山に籠ってアイディアを吟味するらしい。

アプリはリリース後に、何をするかでダウンロード数が全然違ってくる。
この工夫についても、経験に根ざした実践的な解説が多い。

Appストアに登録する時に検索ワードが設定出来るが、競合するアプリの名前を入れると、競合するアプリを検索した時に自分のアプリも発見されやすい。
リリースは月曜から水曜に設置すると、途中に休日が挟まらないので話題が持続しやすい。
ニュースリリースは、ライターが記事を書きやすいように、テキストをコピー出来るWordファイルも用意する。
最強のプロモーションであるクチコミを利用するためには、人に伝えたくなるアプリにする。
そのためにも、起動してすぐ使えるアプリにする。
発売前に情報を出すと、検索したユーザが購入出来ずイメージダウンに繋がるので、発売前には情報を出さない。

などなど、とても参考になる。

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