システムを開発するにあたり、ユーザインターフェースのデザインでおさえておくべき基礎知識を、認知心理学の観点から解説している。
心理学科出身で、デザインに興味のある私には、既に知っている情報が多かった。
確かに重要な知識だし、コラムの豆知識が面白い。
デザインと心理学に興味のある人間からするとよく知られた情報だが、その分野に興味のないSEには、読んでおいて欲しい本である。
実際、二度と見たくないような配色のシステムを平気で開発するプログラマも多い。
まず、システム設計者が人に優しいソフトウェアを設計するには、以下のような項目に気を使う必要がある。
色と配色
レイアウト
形
配置
操作方法
フィードバックの方法
人間の目は上方向に約60度、下方向に約70度、左右に約100度の視野を持つ。
テレビの画面比率が横長になって来たのも、この人間の特性に合わせたものである。
人間は色によって、筋肉の緊張度や血圧、心拍などが異なる。
これは、目で見た場合だけでなく、皮膚に直接光を当てた場合も同様の反応がある。
など、コラムの豆知識が楽しい。
実践的な知識としては、色相環を使って同一色相や類似色相で画面をデザインする方法や、ユーザーストレスとその要因などが役に立ちそうだ。
ユーザーストレスとその要因
【操作関連のストレス】
操作方法が理解できない。
予期したように動作しない。
同じ操作を何度も繰り返さなくてはならない。
反応時間、動作時間が遅い。
【表示関連のストレス】
表示内容がわかりにくい。
操作すべき機能を探すのに時間がかかる。
表示方法に一体感がない。
色遣いが悪いため、目が疲れる。
【その他のストレス】
エラーが発生した時の対処方法がわからない。
処理を途中で中断できない。
複雑なメニュー階層でどこにいいるのかがわからない。
残りの作業数が把握できない。
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