スケッチの入門書は数あれど、15分間と時間を区切る方法は珍しい。
著者は元建築家だけあって、解説が論理的で気持ちがいい。
省略の美が感じられる。
著者が提唱する9つのテクニックは、とても実践的である。
- 右上がり30度の線で描く
- 平面形を後ろにずらして立体的に
- 平面形を下にずらす
- 遠近感を伝える、超簡略作図する
- 連続する要素は、端だけしっかり描く
- 面の対角線上の隅だけ描く
- 長い文字列はダブルラインで
- 建物はシルエットを中心に描写
- 面倒な樹木はアウトライン表現で
「面の対角線上の隅だけ描く」などは潔すぎると思えるのだが、その方針で描かれたスケッチを実際に見ると、その効果に納得する。
所詮詳細さでは写真に勝てないのだから、どこにフォーカスし、何を省略するかが人間が描く絵だと思う。
そして、見事に省略された絵は、美しく、感動的である。
風景のスケッチをしたくなってきた。
私の場合、道具はiPadだが。
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