派手な装丁に騙されるが、まっとうなマーケティング本である。
アメリカで有名なバンド「グレイトフル・デッド」が昔から行なっていた方法を元に、現代的なマーケティング方法を解説している。
グレイトフル・デッドは、むかしから録音した曲のファンによる流通を許し、ライブで収益を上げてきたバンドであるらしい。
近年、CDの市場が崩壊しライブで稼ぐバンドが増えてきたが、グレイトフル・デッドは、かなり昔から、この手法を取り入れてきた先進的なバンドなのだ。
グレイトフル・デッドの事例も面白いが、途中のコラムで解説される著名な企業のマーケティング戦略も興味深い。
ふつうのショッピングでは、買うかどうか迷った場合には、家に戻って「もう一度考える」ことが出来る。
たいていの場合は熱が冷めて冷静になるので、必要なものではないと気づき購買に至らない。
オンラインで高級品を販売するル・ラ・ラは、客が素早く購入できる「急いで購入」という機能で売上を増やした。
グレイトフル・デッドという、ちょっと古いイメージのバンドをネタにして、最新のマーケティング戦略を解説している。
それだけでなく、現代の企業戦略とは違うグレイトフル・デッドならではの戦略も紹介されている。
こちらは、今後のトレンドとなる可能性もある。
ブランドを厳密に管理し過ぎないようにしよう。
ブランディングを厳密にし過ぎると、クリエイティビティを窒息させてしまう。自社の製品やアイディアをまねする者と提携してしまおう。
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