奇跡の人 ヘレンケラー自伝

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫)伝記の中でも有名なのはヘレン・ケラーである。
身体障害者の苦労話だと思っていたので、読んだことはなかった。
ところが読んでみてビックリ!

ヘレン・ケラーの名言には、前向きなものが多い。
どうして目が見えず、耳が聞こえない人が、こんな前向きの言葉を残せるのか不思議に思っていた。
そこで、多くの本でも勧められている彼女の伝記を読んでみた。

彼女の伝記は、世界の発見の物語だった。
眼と耳を使わずに、どう世界を認識して来たかが、生き生きと語られている。
視覚と聴覚の情報が入らないためなのか、外部を認識する集中力が恐ろしく高く、記憶が詳細である。

また、言語を覚える過程を記憶しているのも驚きである。
一般の人と違い、知性の発達と言語の習得にタイムラグがあったせいかもしれないが、言葉による概念の取得プロセスをちゃんと意識し、記憶している。

何よりも人生に対する前向きさがスゴい。
眼と耳が使えない彼女の趣味がカヌーなのだ!
健常者としての引け目を全く感じることなく読める、むしろ違う能力を持った人間を知ることが出来る本である。

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