2050年の世界

2050年の世界―英『エコノミスト』誌は予測する英国「エコノミスト」誌による2050年の未来予測である。
本書の中でも語られているように、この手の予言はまず当たらない。
それでも、多くの記者による多方面の予測は、様々な視点があって面白い。

本書では、以下の分類で未来予測を行なっている。

  • 人間とその相互関係(人口と成長地域、病気、女性、ソーシャル・ネットワーク、言語と文化)
  • 環境、信仰、政府
  • 経済とビジネス
  • 知識と科学

特に、人口と経済についての見方が面白い。
人口の変化は長期的に見通しが立てやすいので、その影響も予測しやすいと思われる。
また、アメリカを例外として、先進国では宗教の影響が小さくなっているというのも興味深い。
地球温暖化について、単純に二酸化炭素排出規制だけを語るのではなく、温度を下げる方策も取り上げているところに視野の広さを感じる。
ただ、ビジネスと科学の未来像について、その分野の情報に多く接しているせいか、若干退屈に感じた。

以下引用

ただし、人口増そのものから大きな影響を受ける分野がある。
食糧だ。
二酸化炭素排出量が最低制限の人々も、食糧がなければ生きていけない。
すべての条件が同じならば、80億人を養うより90億人を養う方が難しいはずだ。
人口増によって食糧をめぐる争いの数は多くなるだろうし、全ての条件が同じなら、食料の価格は上昇するだろう。
2050年には人口が増加するだけでなく、富裕化と都市化に伴って食事の肉食化が進むと予想されるため、2050年の需要を賄うには食糧生産高を70%は上積みしなければならない。
しかし、過去40年間を振り返ると、世界の穀物生産高は250%の上昇を見せており、理論上、食糧問題の解決は可能だ。

2050年代には世界全体の年間人口増加率は0.5%を下回り、1800年頃以来の低水準を記録するだろう。
言い換えれば、産業革命とともにヨーロッパで始まり、世界の隅々にまで広がった大規模模かつ激越な人口増加は、ようやく終焉を迎えることとなる。

出生率の低下は、ある世代の人が突出して多いという現象を生み出し、その世代が年齢層のどこにいるかで、その国の経済が変わってくる。
この出っ張り世代が子どもから労働年齢に達したとき、その国は急成長する。
これを「人口の配当」と言う。
さらにその世代がリタイヤし、被扶養世代なると、その配当は負に変わる。

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