ソウル・コレクター

ソウル・コレクター〈上〉 (文春文庫)リンカーン・ライムの今回の敵は、コンピュータ上のデータを駆使して、被害者を狙い、第三者に罪をなすりつける。
ミステリーにおけるコンピュータの扱いは、納得出来ないものが多いが、流石はディーヴァー、よく調べている。

今回のテーマは、コンピュータ業界で話題の「ビックデータ」である。
企業や公共機関、SNSなどに流れる膨大なデータを蓄積・分析し、傾向を予測する技術だ。
犯人はこのデータと技術を使い、被害者の行動パターンから最適な犯行方法を計画する。
また、偽の証拠を使って第三者を犯人に仕立て上げる。
その証拠も、犯人にする第三者の生活で使われている商品を、行動履歴を利用して捏造するのだ。

現代では莫大な個人データが流通しており、このデータを蓄積・分析することがマーケティング上の巨大な価値があることはIT業界では常識である。
自分の個人情報など、暗証番号などの一部を除いて、隠す必要もそれほど無いと思っていた。
しかし、この本の中で、女性刑事アメリアについて収集されている情報を見ると、恐ろしくなる。
情報の目次だけで、22ページもあるのだ。
これは物理的に怖い。
ビックデータについて、IT業界の人間を震撼させるとは、恐るべきミステリー作家である。

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