「ゾーン」とは、究極の集中状態であり、最高のパフォーマンスを発揮出来る状況である。
そのためには、脳の認知機能とライフスキルのバランスを整える必要がある。
ライフスキルとは、心を「揺らがず」「とらわれず」のフローの状態に導く機能である。
この「フロー状態」に入るための方法を解説している本である。
やたらと造語が多く、またそのセンスもあまり良くないので、読んでいて疲れる本でもある。
しかし、実際にスポーツ選手のコーチをしている著者なので、事例も多く説得力がある。
「フロー」とはどういうものか理解し、実践し、その結果を他人とシェアすることが、「フロー」を取得する原則だそうだ。
シェアの方法があまり語られていないのが残念である。
「フロー」を習得するポイントは、身体からのインプットを含む前向きな姿勢と、「好き」を中心とした考え方のようだ。
方法を検討する上で、一般的な視点を排し、全て「フロー」に対し有効かどうかのみに割り切っている姿勢は心地良い。
まずは、やってみよう。
良い表情は、顔面の多くの筋肉が「その状態でいることがフローな状態であったことだ」と脳に思い起こさせる心のフロー化を引き起こすようになるのだ。
しかし、得意はあくまで比較論なので、得意だけで生きていくとノンフローのリスクを負うことになりかねない。
なぜなら、自分が得意だと思っていても、もっと得意な人がかならず存在するからだ。
「好き」と「得意」は違うのだということを知っておいてほしい。
本当にフローな人は得意だからということだけではなく、まず「好き」を大事にして自分の心をフローにして生きているのだ。
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