丕緒の鳥

丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)久しぶりの「十二国記」である。
この本では、シリーズの主要キャラクターはあまり登場しない。
下々の人々の努力を通して、「十二国記」の世界を描く短篇集である。
小野不由美は、こんなに小説が巧かったのか!と思わせる感動的な短編ばかりだ。

「丕緒の鳥」
国の繁栄を占う「鳥」を作る役人の苦悩が語られる。
最後に射られて壊れる「鳥」が恐ろしく美しい。

「落照の獄」
死刑問題を扱った短編である。
死刑について、国のあり方や様々な視点を踏まえて考察されている。
考えさせられる作品だ。

「青条」
木の疫病を防ぐ苗を、王に届ける下級役人と苦闘である。
状況を理解しないままに協力する民のリレーが感動的である。

「風信」
政変の煽りで家族を殺された少女から見た、浮世離れした暦作りの学者たちの話である。
どんな状況であっても、自分たちの出来ることをする学者たちの姿勢は、学問の意味について考えさせられる。

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