ワールド・ウォーZ

ワールド・ウォーZ Blu-ray傑作ゾンビ小説の映画化。
とても映画では描ききれない内容なので期待はしていなかったが、ハリウッド映画的にはよく出来ていた。
家族愛のアクション映画だった。

原作は、ゾンビと人間の世界大戦戦記であり、歴史小説でもある。
世界各地でのゾンビの発生と台頭、人間との死闘と衰退が、世界中の人々の視点で見事に描かれていた。
巨大な予算をつぎ込んだTVシリーズでないと、映像化は不可能な作品である。
主演俳優のギャラだけで、ゾンビ映画が10本は撮れるという前評判から、既に全く違う作品になることが予想された。

なぞのウィルスにより人間がゾンビ化し、あっという間に世界はゾンビで溢れてしまう。
主人公である元国連職員は、家族を守るために、ゾンビ発生の原因を探るために世界各地を訪れる。
「家族を守るため」というのは、協力しないと軍が家族を保護してくれないという意味なので、世知辛い話である。

原作のような多くの視点と時間の流れによるスケール感はないが、とてもお金がかかっているので、映画としてはA級である。
とにかくゾンビの数が多い。
スペインの祭りの牛のようにゾンビが走って来る姿は壮観である。
もう、逃げられる気がしない。

ゾンビ化は12秒で発症するというルールも面白い。
12秒無事ならば、セーフなのだ。
また、ゾンビが音で寄ってくる設定も、研究所などの密室での脱出劇ではサスペンス効果を盛り上げている。
まさか、ゾンビに対抗する方法を発見するとは思わなかったが、それもまた、むかしのSFサスペンス映画風でよろしい。

トータル的には面白い映画だった。
でも、テレビシリーズでも原作通り映像化して欲しい。

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